| 尚武館に親子ともどもお世話になってもう一年半が過ぎようとしています。私自身、幼稚園の年長の時から、剣道を習い始めました。それから大学卒業まで17年続けてきました。ただし中学は野球部で、夜のみ道場で続けておりました。そこから十数年のブランクの後、年に一回の試合のために2、3回練習しては途切れてその繰り返しを約5年、そして尚武館にわが子を入会させると同時に週に一回ですが、剣道にカンバックという事になりました。この間、私自身は大きな怪我なく、続けられた事に感謝しています。
ところで昨今、剣道は子供達からどうも敬遠される帰来があります。サッカーや野球などに大きく圧されています。ただ礼節を学び、精神力を向上させるためには武道が最適と考えられています。スポーツ医学からみて、剣道をする子供達の絶対的な人数は少ない事を考慮しても、体の柔軟な小中学生には大きな怪我が少ない事や剣道障害(例えば他のスポーツでは野球肩、野球肘、テニス肘やサッカー選手の足の距骨鼻という名前がついたものがあります)という概念がない状態です。骨の成長が止まる前後には剣道の独特の外傷としては、手首の腱鞘炎、アキレス腱断裂と踏み込みの繰り返しによる踵での赤血球破砕の結果でる血尿があげられます。それでも特に血尿はほとんど問題ありません。一時的なものです。アキレス腱断裂は、手術とギプスで治す方法があります。これもいずれでも再断裂は2-3%で復帰は十分可能です。早期復帰のためには手術が有利と言えます。他の障害はスポーツ障害全般に含まれると思います。ただし剣道は、非対称性運動(右と左が対称的な運動ではない)ですので背骨、特に腰痛はでてくる事が多いです。ただしサッカーや野球よりもずっと頻度は低いです。
20才を越えますと腰痛、手首と肘の痛み、足の痛み、頚部痛などが増えてきます。それも手術を要するようなことは非常に少ないと思います。どこかが痛いのはスポーツをやる以上、ある程度仕方ありません。ただし最近、スポーツ医学で非常に重要視されている事は、外傷の治療ではなく、外傷の予防です。全身の関節という関節を守る筋肉のストレッチを30分はすることです。それと剣道が非対称性の運動であるので必ず右も左も同じように行い、実際に剣道練習中に行う手足、腰のひねりや体のさばきの逆のストレッチを行う事が重要です。それに反して子供は10-15分の体操で十分です。あとはメンタル面です。怪我はスポーツにつきものですが、筋肉のストレッチと同様に心のリラクゼーションを練習前にすることです。子供達は特に練習が好きで好きでたまらない、なんてことは少ないでしょうから、何とか道場に立たせるところまでが重要です。そこからは子供のことですから自然と楽しむ術を会得していきます。
尚武館では、6歳から70歳の剣士が集って練習をされています。それも10代以下から70代まで途切れる事なくおられる道場はそうそう全国にもないと思います。これからもけがのないように剣道をしていけるように微力ながらご協力できればと考えています。
(写真の右2枚は最近生じた、腓腹筋筋膜断裂に対する応急処置中のものです)
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